― 闇に眠るは白蝶の夢 ―
時は大正。
蝶に魅せられ、その輝きを追い求めて各地を放浪する主人公「章一郎」。
旅の途中、章一郎は一羽の美しい蝶が飛んでいくのを見つける。
その蝶を夢中で追いかけるうちに、深い森の中に迷いこんでしまった。
困惑する彼に差し伸べられたのは、白くたおやかな手。
「大丈夫ですか?」
その少女は、「葵」と名乗った。
森で出会った葵に導かれ、彼女の住む館へと案内される。
館の住人は、一癖も二癖もある人物ばかりであった。
彼らに翻弄されながら、やがて章一郎はこの館に隠されている昏い過去へとたどり着く。
闇より深い夜の中で、章一郎が見たものは ― 。